北鉄奥能登バス
は能登半島の穴水より奥の方にエリアを持つ北鉄グループの事業者です。本社は輪島にあり、輪島を中心に門前、曽々木、穴水、宇出津、飯田に拠点を持ち、能登半島の路線バスをカバーしています。その各拠点を巡ってきましたのでレポートします。
まず、本社のある輪島ですが、ターミナルは
輪島駅前
となります。国鉄→JR→のと鉄道の輪島駅跡にあり、バスターミナル兼道の駅として機能しています。駅の中にはかってのホームや駅標などがモニュメントとして置かれていて、昔をしのばせています。
輪島駅前には金沢からの輪島特急が発着している他、穴水駅前からののと鉄道代替バスなどの一般路線が発着しています。
その輪島駅から少し南へ歩いたところに
本社営業所
があります。やや古めの工場があるにもかかわらず事務室が新しいのは2007年に発生した能登半島地震で建物が使えなくなり、建て替えたためです。かっては2階建ての立派な建物だったらしいのですが、新しい建物は平屋の小さなものでした。
次に
曽々木営業所
です。能登半島有数の景勝地の曽々木海岸の近くにあります。町野線や大谷線などが通る曽々木口バス停に位置しており、事務室と工場と洗車設備が置かれています。ただ、車両は少ないようで、工場内と外にバラバラ止まっている感じでした。曽々木営業所の事務室がやや古い建物になっていますが、実は北鉄奥能登バスの営業所の事務室はほとんど近年に新しいものに建て替えられており、昭和時代からの建物で営業を続けているのは曽々木が唯一です。これは歴史や能登半島地震が大きく関係していますが・・・。
曽々木営業所の前に位置している曽々木口バス停です。このバス停は町野線と大谷線が分岐する言わば曽々木の拠点のようなバス停です。なので、立派な待合室が置かれています。待合室内には全方向の時刻表が掲示されていました。
因みに曽々木口以外に曽々木の中心部に曽々木バス停があるのですが、大谷線しか止まりません。
曽々木営業所の近くにT字路があり、更に奥には海岸があります。つまり、曽々木営業所は海に近い営業所となります・・・。
次に
門前営業所
です。こちらも輪島市にありますが、曽々木とは輪島を挟んで反対側にあります。門前といえば神社やお寺とかの周辺を連想させますが、地名が門前である事から来ています。とはいえ、営業所の近くに總持寺があるので、門前と呼んでもおかしくはありませんが・・・。
門前営業所は古くから合ったらしいのですが、それにもかかわらず待合室兼事務室は小ぢんまりとした新しい建物になっています。これは輪島と同じく地震により使えなくなったため、建て替えされたものです。他に工場もあります。
北鉄奥能登バスの営業所はほとんどがバス停と分離しており、営業所とバス停が同居しているのは門前が唯一です(曽々木はバス停と営業所が隣接しているだけで同居はしていない)。門前発のバスは建物の前に設置された3つの乗り場に横付けされ、ドアを開けながら出発を待つ感じです。乗り場は3つしかないものの、写真のように3つともバスが埋まる時間帯もあります。
門前営業所前には信号機があり、その信号機には「門前バス停前」と記載された看板が付いていました。昔から門前の交通の拠点として機能してきた証でしょうね・・・。
次に
穴水営業所
です。穴水営業所は穴水駅から少し離れた場所にあり、駅から徒歩で約10分のところにあります。穴水営業所が出来たのは比較的最近で、JRバス撤退による移管に合わせて2002年に開設されたものです。とはいえ、営業所設備はプレハブの事務室と休憩室があるだけで、洗車設備や工場がありません。そして、営業所自体も岸壁沿いにあり、すぐには海が・・・、という感じです。因みに営業所最寄りのバス停は大町東ですが、昼ごろに数本が来るだけなので、駅から歩くしかありません。
こちらは
宇出津駅前
です。かってののと鉄道能登線の駅だったところにあり、駅前の再開発に伴って新しく建設された多目的交流施設の一角にバス停が設けられ、宇出津駅発着路線が発着しています。とはいえ、バス停標は目立たないところにあり、更に待合室もあります。
そして、宇出津駅からやや離れたところに
宇出津営業所
があります。この営業所は2015年に宇出津駅前から現在地に移転してきました。とはいえ、宇出津も穴水と同じくJRバス撤退に伴う移管に合わせて2002年に出来た営業所です。今年に移転したため、建物は新しいのですが、洗車設備や工場などは設けられておらず、事務室と駐車場があるだけという感じです。
営業所最寄りバス停は能登高校南バス停ですが、能登高校のすぐの近くにある感じです。能登高校南発の本数は珠洲方面を中心にそれなりの本数が運行されているのですが、逆に宇出津駅から能登南高校方面はかなり少ないので、辺田の浜バス停から少し歩くしかありません。
次に
飯田営業所
です。飯田営業所は珠洲市にあり、珠洲における営業所という感じです。とはいえ、珠洲にある営業所の名前が飯田なのは元々飯田というところにあったため、そのようになっています。飯田は穴水と宇出津とは異なり、営業所自体は古くからあり、曽々木方面などからの路線が発着していました。それが2011年にすずなり館の側へ移転し、現在に至っています。営業所はすずなり館の向かい側にあり、純和風の建物の事務室と留置場があるだけという小じんまりとした感じです。すずなり館はかってののと鉄道珠洲駅で、かってのホームの一部が保存されています。
すずなり館前では珠洲発着の路線バスが発着しているのですが、のと鉄道能登線代替バスはごく一部の便を除いて経由しないため、近くにある珠洲総合病院へ行く必要があります。
こんな感じで回ってきたのですが、6営業所のうち3営業所には工場や洗車設備が無かったことに驚きました。工場のある3営業所のうち2営業所は車両の留置に使われている感じで、整備を行っていたのは輪島の1ヶ所のみでした。となると、北鉄奥能登バスの車両の整備は輪島か北鉄能登バスの七尾になるのでしょうか・・・。そして、拠点を回って行くうちに拠点の様子から北鉄奥能登バスの時代的背景を感じ取ることが出来ました。
尚、車庫内での撮影は事務室の許可を得ております。
以上です。
は能登半島の穴水より奥の方にエリアを持つ北鉄グループの事業者です。本社は輪島にあり、輪島を中心に門前、曽々木、穴水、宇出津、飯田に拠点を持ち、能登半島の路線バスをカバーしています。その各拠点を巡ってきましたのでレポートします。
まず、本社のある輪島ですが、ターミナルは
輪島駅前
となります。国鉄→JR→のと鉄道の輪島駅跡にあり、バスターミナル兼道の駅として機能しています。駅の中にはかってのホームや駅標などがモニュメントとして置かれていて、昔をしのばせています。
輪島駅前には金沢からの輪島特急が発着している他、穴水駅前からののと鉄道代替バスなどの一般路線が発着しています。
その輪島駅から少し南へ歩いたところに
本社営業所
があります。やや古めの工場があるにもかかわらず事務室が新しいのは2007年に発生した能登半島地震で建物が使えなくなり、建て替えたためです。かっては2階建ての立派な建物だったらしいのですが、新しい建物は平屋の小さなものでした。
次に
曽々木営業所
です。能登半島有数の景勝地の曽々木海岸の近くにあります。町野線や大谷線などが通る曽々木口バス停に位置しており、事務室と工場と洗車設備が置かれています。ただ、車両は少ないようで、工場内と外にバラバラ止まっている感じでした。曽々木営業所の事務室がやや古い建物になっていますが、実は北鉄奥能登バスの営業所の事務室はほとんど近年に新しいものに建て替えられており、昭和時代からの建物で営業を続けているのは曽々木が唯一です。これは歴史や能登半島地震が大きく関係していますが・・・。
曽々木営業所の前に位置している曽々木口バス停です。このバス停は町野線と大谷線が分岐する言わば曽々木の拠点のようなバス停です。なので、立派な待合室が置かれています。待合室内には全方向の時刻表が掲示されていました。
因みに曽々木口以外に曽々木の中心部に曽々木バス停があるのですが、大谷線しか止まりません。
曽々木営業所の近くにT字路があり、更に奥には海岸があります。つまり、曽々木営業所は海に近い営業所となります・・・。
次に
門前営業所
です。こちらも輪島市にありますが、曽々木とは輪島を挟んで反対側にあります。門前といえば神社やお寺とかの周辺を連想させますが、地名が門前である事から来ています。とはいえ、営業所の近くに總持寺があるので、門前と呼んでもおかしくはありませんが・・・。
門前営業所は古くから合ったらしいのですが、それにもかかわらず待合室兼事務室は小ぢんまりとした新しい建物になっています。これは輪島と同じく地震により使えなくなったため、建て替えされたものです。他に工場もあります。
北鉄奥能登バスの営業所はほとんどがバス停と分離しており、営業所とバス停が同居しているのは門前が唯一です(曽々木はバス停と営業所が隣接しているだけで同居はしていない)。門前発のバスは建物の前に設置された3つの乗り場に横付けされ、ドアを開けながら出発を待つ感じです。乗り場は3つしかないものの、写真のように3つともバスが埋まる時間帯もあります。
門前営業所前には信号機があり、その信号機には「門前バス停前」と記載された看板が付いていました。昔から門前の交通の拠点として機能してきた証でしょうね・・・。
次に
穴水営業所
です。穴水営業所は穴水駅から少し離れた場所にあり、駅から徒歩で約10分のところにあります。穴水営業所が出来たのは比較的最近で、JRバス撤退による移管に合わせて2002年に開設されたものです。とはいえ、営業所設備はプレハブの事務室と休憩室があるだけで、洗車設備や工場がありません。そして、営業所自体も岸壁沿いにあり、すぐには海が・・・、という感じです。因みに営業所最寄りのバス停は大町東ですが、昼ごろに数本が来るだけなので、駅から歩くしかありません。
こちらは
宇出津駅前
です。かってののと鉄道能登線の駅だったところにあり、駅前の再開発に伴って新しく建設された多目的交流施設の一角にバス停が設けられ、宇出津駅発着路線が発着しています。とはいえ、バス停標は目立たないところにあり、更に待合室もあります。
そして、宇出津駅からやや離れたところに
宇出津営業所
があります。この営業所は2015年に宇出津駅前から現在地に移転してきました。とはいえ、宇出津も穴水と同じくJRバス撤退に伴う移管に合わせて2002年に出来た営業所です。今年に移転したため、建物は新しいのですが、洗車設備や工場などは設けられておらず、事務室と駐車場があるだけという感じです。
営業所最寄りバス停は能登高校南バス停ですが、能登高校のすぐの近くにある感じです。能登高校南発の本数は珠洲方面を中心にそれなりの本数が運行されているのですが、逆に宇出津駅から能登南高校方面はかなり少ないので、辺田の浜バス停から少し歩くしかありません。
次に
飯田営業所
です。飯田営業所は珠洲市にあり、珠洲における営業所という感じです。とはいえ、珠洲にある営業所の名前が飯田なのは元々飯田というところにあったため、そのようになっています。飯田は穴水と宇出津とは異なり、営業所自体は古くからあり、曽々木方面などからの路線が発着していました。それが2011年にすずなり館の側へ移転し、現在に至っています。営業所はすずなり館の向かい側にあり、純和風の建物の事務室と留置場があるだけという小じんまりとした感じです。すずなり館はかってののと鉄道珠洲駅で、かってのホームの一部が保存されています。
すずなり館前では珠洲発着の路線バスが発着しているのですが、のと鉄道能登線代替バスはごく一部の便を除いて経由しないため、近くにある珠洲総合病院へ行く必要があります。
こんな感じで回ってきたのですが、6営業所のうち3営業所には工場や洗車設備が無かったことに驚きました。工場のある3営業所のうち2営業所は車両の留置に使われている感じで、整備を行っていたのは輪島の1ヶ所のみでした。となると、北鉄奥能登バスの車両の整備は輪島か北鉄能登バスの七尾になるのでしょうか・・・。そして、拠点を回って行くうちに拠点の様子から北鉄奥能登バスの時代的背景を感じ取ることが出来ました。
尚、車庫内での撮影は事務室の許可を得ております。
以上です。