来るダイヤ改正で
トワイライトエクスプレス
が廃止されることになったわけですが、3月12日にラストランを迎えました。トワイライトエクスプレスは1989年に運行を開始して以来、26年間大阪~札幌間を走り続けたことになります。
トワイライトエクスプレスは24系25形客車9両編成+電源車の10両編成で運行され、スィート、ロイヤル、シングルツイン、ツイン、B寝台などの寝台車とサロンカーと食堂車というラインナップでした。これは運行開始当初からほぼ変わらぬ姿で、一度のリニューアルはあったものの、これだけ長く続いたのは珍しいでしょうか・・・。
側面行先表示です。専用のものが用意されており、独特の字体もあって旅情を誘ってくれます。
出入り口です。トワイライトは24系25形ですが、全て寒冷地対応の500番台なので、扉は引戸です。しかし、車内に入るとカーベットが敷かれているのが目に付きます。一般では見かけないので、まさに豪華列車らしい雰囲気ですね・・・。
1号車
に連結されているスロネフ25形500番台です。トワイライトエクスプレスの最大の特徴である展望付きスィートとロイヤルが入っています。まさに最高峰の設備を備えた車両です。展望付きスィートは長らく人気でなかなか取りにくかったようですね。
3号車
スシ24形です。見ての通り食堂車ですが、元々485系のサシ481形を客車化したものです。ここでディナー、パブ、モーニング、ランチ(下りのみ)が提供されています。列車の中で食事するというスタイルは昔からありましたが、今はトワイライト、北斗星、カシオペアのみと少なくなっています。でも、最近は各地でグルメ列車が走るようになっていますね・・・。
尚、車内の写真は深夜帯に撮影したものですが、無人であるにもかかわらず電気が全て付いたままなのは驚きました・・・。
4号車
のオハ25形550番台です。サロンカーです。座席は全て日本海側に向けるようにしており、下りには日本海に沈む夕日を眺められるようになっています。トワイライトエクスプレスでは時々車掌のサイン会やじゃんけん大会などイベントが行われますが、そのイベントは全てここで行われます。サロンカーはサロンだけでなくシャワー室もあります。
5号車
のオハネ25形520番台です。シングルツインとツインの合造車です。オハネ25形520番台は1編成に付き2両が連結されています。B寝台の個室ということになります。下の写真はシングルツインですが、基本的に1人用個室ですが、上段にベッドがあり、これを使う事によって2人でも利用できるようになっています。因みに私は2回トワイライトエクスプレスを利用しましたが、いずれもシングルツインでした。部屋はやや狭いですが・・・。
9号車
のオハネフ25形500番台です。開放B寝台ですが、仕切りが付いたコンバートになっています。4人で利用する場合は個室として使う事も出来ます。構造は基本的に開放B寝台と同じですが、車内インテリアが一般的なものとは大きく異なるので、むしろ豪華な開放B寝台とも言えましょうか・・・。
電源車
です。札幌方に連結されています。
トワイライトエクスプレスの食堂で提供されているものを見てみましょう。
これは
ランチタイム
です。ランチタイムは大阪を昼前に出発する下り列車のみの設定で、予約は不要です。提供されているものは一般的な洋食レストランと変わらない内容で、ハンバーグステーキやオムライスやサラダなどです。ただ、値段は全体的に高めですね・・・。尚、上りは出発時間が14時と遅いため、ティータイム(飲み物のみ)のみの提供です。
したがって、下りは朝昼夜の3食が提供されている事になり、全国的に珍しいですね・・・。
これは
パブタイム
です。ディナータイムが終了した後に営業するもので、主にアルコールや軽食が提供されています。写真は軽食のステーキピラフです。軽食類はランチタイムとは異なるメニューとなっています。尚、ディナータイムは15000円と値段が高いため、1度も利用しませんでした・・・。ディナータイムは事前予約制となっています。
これは
モーニングタイム
です。かっては洋食と和食がありましたが、今は和洋食折衷形式のブレックファーストメニューとして提供されています。これは車内で予約を受け付ける形となっています。
トワイライトエクスプレスでは車内で旅ノートなるものが500円で発売されており、これには車窓ガイドやメモが入っています。サロンカーにはスタンプが用意されており、スタンプの横に置いてある専用の紙にスタンプを押すと乗車記念にもなります。更に車掌によるサイン会もあり、サインを頂くこともできます。
次に大阪~札幌間の各地で撮影したものを下りの流れに従ってUPします。
これは宮原から大阪への送り込み回送を
塚本
で撮影したものです。トワイライトエクスプレスでは宮原がベースとなるため、このように送り込み回送が見られます。
下りでは11時11分に
大阪
に入線します。その時、食堂車スタッフが列車に向かって頭を下げるシーンを眺めることもできます。大阪では約40分間停車するので、ゆっくりと眺めながら乗車する事も出来ます。
トワイライトエクスプレスは湖西線経由で運行されるので、琵琶湖を眺めることもできます。下の写真は上り列車ですが、雪山を背景に走行する姿を撮影したものです。
上り列車では
敦賀
で機関車交換が行われます。トワイライトエクスプレスを牽引しているEF81形は敦賀がベースとなるため、上り列車で機関車を交換しているわけです。かって運行していた日本海でも同様の対処が行われていました。
上り列車が
富山
に到着したシーンです。上りは富山を8時ごろに出るため、朝日を浴びた列車を眺める事が出来ます。下りは夕方なのですが、富山を過ぎると夕日と日本海という景色を眺める事が出来ます。
EF81形は
青森
で任務を終了し、ED79形へ交換します。写真は上り列車で、EF81形が客車との連結を終えて発車を待つシーンです。下りは深夜帯ですが、上りは21時台なので、機関車交換及び出発待ちの姿を眺める事が出来ます。内、運転停車なのでドアは開きませんが・・・。
青森~五稜郭間は
ED79形
が担当します。この区間は基本的に夜間に通過するため、ED79形が牽引するシーンを撮影できるのは夏至周辺の下り列車しかありません。あまり人目にふれない時間帯を走るせいか、ED79形にはHMが付いていません。
トワイライトエクスプレスは函館に立ち寄らず、五稜郭で機関車を交換していますが、ダイヤ乱れなどで途中打ち切りとなる場合は函館に来る時もあります。
五稜郭~札幌間は
DD51形
が牽引します。DD51形は必ず重連での牽引となります。しかし、DD51形なりの迫力がありました。
写真は上り列車のもので、上が登別、下が洞爺です。特に洞爺では退避のためしばらく停車します。
札幌
です。下りは22時間という長旅を終えての終点駅であり、上りはこれから始まる長旅の起点駅でもあります。いずれも約10分の停車で出発する形となります。
こちらは
手稲
です。札幌側の基地である札幌運転所が手稲の近くにあるため、札幌~手稲~札幌運転所で回送を見る事が出来ます。
2013年に撮影したローズピンク色のEF81 107の牽引による下り列車です。EF81形は基本的に専用色が牽引しますが、トラブルなどで車両不足が発生した時はローズピンク機が牽引する時があります。でも、確率はかなり低いそうなので、撮影できたのはラッキーかもしれませんね・・・。でも、やはりトワイライトエクスプレスはローズピンクより専用色がふさわしいですね・・・。
最後に3/12の下りの
ラストラン
です。10日と11日発が運休となり、運行できるかどうか心配という状態でしたが、天気が回復したため、無事に運行できました。大阪からはEF81 43が担当していました。ラストランという事で多数の方が撮影や見送りに来られていたのですが徹底した整列などで特に混乱は生じませんでしたね。特に前方では人数を決めて20秒で撮影といった感じで徹底的に整列していたのに印象的でした。もし、これが無かったら完全に混乱状態でしたからね・・・。
トワイライトエクスプレスは廃止されてしまいましたが、豪華な設備や車掌の親切な対応などは今後も記憶の中に残ってゆくことになるのでしょうか・・・。そして、ラストランでも上下とも定時運行、罵声・混乱なし、乗客と車掌双方からの感謝のメッセージ、乗務後に涙を流す乗務員などなど感動的な場面が多く見る事が出来ました。これらを見ると、トワイライトエクスプレスは不思議な力を持っているんだなと感じさせました。
私の方でも上下各1回ずつ乗車しましたが、いまとなっていい思い出です。トワイライトエクスプレスという名前はこれから投入される豪華寝台列車に引き継がれるようで、楽しみな限りです。
以上です。
トワイライトエクスプレス
が廃止されることになったわけですが、3月12日にラストランを迎えました。トワイライトエクスプレスは1989年に運行を開始して以来、26年間大阪~札幌間を走り続けたことになります。
トワイライトエクスプレスは24系25形客車9両編成+電源車の10両編成で運行され、スィート、ロイヤル、シングルツイン、ツイン、B寝台などの寝台車とサロンカーと食堂車というラインナップでした。これは運行開始当初からほぼ変わらぬ姿で、一度のリニューアルはあったものの、これだけ長く続いたのは珍しいでしょうか・・・。
側面行先表示です。専用のものが用意されており、独特の字体もあって旅情を誘ってくれます。
出入り口です。トワイライトは24系25形ですが、全て寒冷地対応の500番台なので、扉は引戸です。しかし、車内に入るとカーベットが敷かれているのが目に付きます。一般では見かけないので、まさに豪華列車らしい雰囲気ですね・・・。
1号車
に連結されているスロネフ25形500番台です。トワイライトエクスプレスの最大の特徴である展望付きスィートとロイヤルが入っています。まさに最高峰の設備を備えた車両です。展望付きスィートは長らく人気でなかなか取りにくかったようですね。
3号車
スシ24形です。見ての通り食堂車ですが、元々485系のサシ481形を客車化したものです。ここでディナー、パブ、モーニング、ランチ(下りのみ)が提供されています。列車の中で食事するというスタイルは昔からありましたが、今はトワイライト、北斗星、カシオペアのみと少なくなっています。でも、最近は各地でグルメ列車が走るようになっていますね・・・。
尚、車内の写真は深夜帯に撮影したものですが、無人であるにもかかわらず電気が全て付いたままなのは驚きました・・・。
4号車
のオハ25形550番台です。サロンカーです。座席は全て日本海側に向けるようにしており、下りには日本海に沈む夕日を眺められるようになっています。トワイライトエクスプレスでは時々車掌のサイン会やじゃんけん大会などイベントが行われますが、そのイベントは全てここで行われます。サロンカーはサロンだけでなくシャワー室もあります。
5号車
のオハネ25形520番台です。シングルツインとツインの合造車です。オハネ25形520番台は1編成に付き2両が連結されています。B寝台の個室ということになります。下の写真はシングルツインですが、基本的に1人用個室ですが、上段にベッドがあり、これを使う事によって2人でも利用できるようになっています。因みに私は2回トワイライトエクスプレスを利用しましたが、いずれもシングルツインでした。部屋はやや狭いですが・・・。
9号車
のオハネフ25形500番台です。開放B寝台ですが、仕切りが付いたコンバートになっています。4人で利用する場合は個室として使う事も出来ます。構造は基本的に開放B寝台と同じですが、車内インテリアが一般的なものとは大きく異なるので、むしろ豪華な開放B寝台とも言えましょうか・・・。
電源車
です。札幌方に連結されています。
トワイライトエクスプレスの食堂で提供されているものを見てみましょう。
これは
ランチタイム
です。ランチタイムは大阪を昼前に出発する下り列車のみの設定で、予約は不要です。提供されているものは一般的な洋食レストランと変わらない内容で、ハンバーグステーキやオムライスやサラダなどです。ただ、値段は全体的に高めですね・・・。尚、上りは出発時間が14時と遅いため、ティータイム(飲み物のみ)のみの提供です。
したがって、下りは朝昼夜の3食が提供されている事になり、全国的に珍しいですね・・・。
これは
パブタイム
です。ディナータイムが終了した後に営業するもので、主にアルコールや軽食が提供されています。写真は軽食のステーキピラフです。軽食類はランチタイムとは異なるメニューとなっています。尚、ディナータイムは15000円と値段が高いため、1度も利用しませんでした・・・。ディナータイムは事前予約制となっています。
これは
モーニングタイム
です。かっては洋食と和食がありましたが、今は和洋食折衷形式のブレックファーストメニューとして提供されています。これは車内で予約を受け付ける形となっています。
トワイライトエクスプレスでは車内で旅ノートなるものが500円で発売されており、これには車窓ガイドやメモが入っています。サロンカーにはスタンプが用意されており、スタンプの横に置いてある専用の紙にスタンプを押すと乗車記念にもなります。更に車掌によるサイン会もあり、サインを頂くこともできます。
次に大阪~札幌間の各地で撮影したものを下りの流れに従ってUPします。
これは宮原から大阪への送り込み回送を
塚本
で撮影したものです。トワイライトエクスプレスでは宮原がベースとなるため、このように送り込み回送が見られます。
下りでは11時11分に
大阪
に入線します。その時、食堂車スタッフが列車に向かって頭を下げるシーンを眺めることもできます。大阪では約40分間停車するので、ゆっくりと眺めながら乗車する事も出来ます。
トワイライトエクスプレスは湖西線経由で運行されるので、琵琶湖を眺めることもできます。下の写真は上り列車ですが、雪山を背景に走行する姿を撮影したものです。
上り列車では
敦賀
で機関車交換が行われます。トワイライトエクスプレスを牽引しているEF81形は敦賀がベースとなるため、上り列車で機関車を交換しているわけです。かって運行していた日本海でも同様の対処が行われていました。
上り列車が
富山
に到着したシーンです。上りは富山を8時ごろに出るため、朝日を浴びた列車を眺める事が出来ます。下りは夕方なのですが、富山を過ぎると夕日と日本海という景色を眺める事が出来ます。
EF81形は
青森
で任務を終了し、ED79形へ交換します。写真は上り列車で、EF81形が客車との連結を終えて発車を待つシーンです。下りは深夜帯ですが、上りは21時台なので、機関車交換及び出発待ちの姿を眺める事が出来ます。内、運転停車なのでドアは開きませんが・・・。
青森~五稜郭間は
ED79形
が担当します。この区間は基本的に夜間に通過するため、ED79形が牽引するシーンを撮影できるのは夏至周辺の下り列車しかありません。あまり人目にふれない時間帯を走るせいか、ED79形にはHMが付いていません。
トワイライトエクスプレスは函館に立ち寄らず、五稜郭で機関車を交換していますが、ダイヤ乱れなどで途中打ち切りとなる場合は函館に来る時もあります。
五稜郭~札幌間は
DD51形
が牽引します。DD51形は必ず重連での牽引となります。しかし、DD51形なりの迫力がありました。
写真は上り列車のもので、上が登別、下が洞爺です。特に洞爺では退避のためしばらく停車します。
札幌
です。下りは22時間という長旅を終えての終点駅であり、上りはこれから始まる長旅の起点駅でもあります。いずれも約10分の停車で出発する形となります。
こちらは
手稲
です。札幌側の基地である札幌運転所が手稲の近くにあるため、札幌~手稲~札幌運転所で回送を見る事が出来ます。
2013年に撮影したローズピンク色のEF81 107の牽引による下り列車です。EF81形は基本的に専用色が牽引しますが、トラブルなどで車両不足が発生した時はローズピンク機が牽引する時があります。でも、確率はかなり低いそうなので、撮影できたのはラッキーかもしれませんね・・・。でも、やはりトワイライトエクスプレスはローズピンクより専用色がふさわしいですね・・・。
最後に3/12の下りの
ラストラン
です。10日と11日発が運休となり、運行できるかどうか心配という状態でしたが、天気が回復したため、無事に運行できました。大阪からはEF81 43が担当していました。ラストランという事で多数の方が撮影や見送りに来られていたのですが徹底した整列などで特に混乱は生じませんでしたね。特に前方では人数を決めて20秒で撮影といった感じで徹底的に整列していたのに印象的でした。もし、これが無かったら完全に混乱状態でしたからね・・・。
トワイライトエクスプレスは廃止されてしまいましたが、豪華な設備や車掌の親切な対応などは今後も記憶の中に残ってゆくことになるのでしょうか・・・。そして、ラストランでも上下とも定時運行、罵声・混乱なし、乗客と車掌双方からの感謝のメッセージ、乗務後に涙を流す乗務員などなど感動的な場面が多く見る事が出来ました。これらを見ると、トワイライトエクスプレスは不思議な力を持っているんだなと感じさせました。
私の方でも上下各1回ずつ乗車しましたが、いまとなっていい思い出です。トワイライトエクスプレスという名前はこれから投入される豪華寝台列車に引き継がれるようで、楽しみな限りです。
以上です。