大井川鉄道の
井川線
は千頭から井川を結ぶ路線で、全線にわたって大井川に沿っており、トンネルや急カーブが多いことが特徴です。元々は大井川電力の専用線として762mm軌間で開業し、後に1067mmに改軌された経緯があるため、車両限界が小さいことがポイントです。そんな井川線に乗ってきましたのでレポートします。
乗車したのは千頭発9時12分の
201列車
です。この列車は井川線の井川行きの初列車となります。井川線は沿線に民家が非常に少なく、利用客も観光客が大半なので始発も遅く、終発も早いことがポイントです。この列車は金谷発7時48分の3列車の接続を受けているため、乗客は少なく、空いていました。
定刻の9時12分に
千頭
を出発し、千頭駅前を通る道路を横切り、街の中を走ります。
街を抜け出すと、すぐに
川根両国
に到着します。この駅は井川線の車両整備を行う車両区が隣接しており、その施設が建っています。列車が到着する時に職員が出てきました・・・。
川根両国を出ると、早くもトンネルです。井川線はトンネルが多く、今後も度々トンネルをくぐって行くことになります。因みに一部のトンネルは素掘りです。
沢間
です。片面ホームのみの駅で、駅舎が建っています。民家が集まっているのですが、利用客はほとんどおらず、この辺りはバスと並行しており、バスを使っているような感じでしょうか・・・。
土本
です。片面ホームのみの駅で、駅舎は無く小さな上屋があるだけでした。ぱっと見ると、遊戯施設の小さな駅のような感じでした。これが現実なんですが、ある意味魅力のある光景です。
土本を過ぎたところなんですが、線路の脇まで木が立っており、しかも線路の境界がほとんどありません。なんか、遊戯施設の路線のように感じたのですが・・・。でも、井川線はこういう光景をよく見かけますが、車両限界が小さいがゆえにこういう光景が見られるという感じですね。
川根小山
です。2面3線を持つ交換可能駅です。でも、駅舎は無く、小さな小屋があるだけです。しかし、山の中にこういう交換可能な液が突然現れてビックリしたものです。
奥泉
です。島式ホームを持つ交換可能駅で、駅員も配置されていました。どうやら、駅の近くに温泉があり、更に寸又峡温泉へのアクセス駅ということもあり、数人が乗車されていました。駅周辺には民家が集まっていたのですが、ここもバスが通じているので、そちらに流れているのでしょうか・・・。
列車から見た大井川です。山の中を走っているということもあり、アーチ橋を眺める事が出来ます。井川線の列車は景色のいいところでは徐行運転が行われていました。
大井川の側を走る列車を撮ったものです。川に沿て急カーブが多いため、編成全体を眺める事が出来ます。
そして
アプトいちしろ
に到着しました。ここからは急勾配が続くため、ラックレールが採用されています。そのため、ここで補機としてアプト式機関車を連結することになっており、この駅にアプト式機関車の研修庫などが設けられています。
ここでアプト式機関車のED901が後部に連結されました。ED901の力を借りて90‰の勾配を登って行くことになります。アプトいちしろでは乗降扱いを行っているため、機関車の連結風景を眺める事が出来ます。実際にも多くの客が見学してました。因みに誘導は車掌が担当していました。
急勾配を登っている様子です。この辺りは長島ダムの建設により、従来の区間が水没する事になり、代わりに90‰の急勾配を含む新線に変更され、ここでラックレールが必要となり、アプト式機関車による後押しが発生したわけです。でも、新線なだけに線路規格がいいですね・・・。あと、井川線は非電化ですが、この区間だけは電化されています。
急勾配をよじ登ると、
長島ダム
に到着しました。ラックレール区間はここまでなので、ED901を切り離します。でも、新線区間はこれ以降もしばらく続きます。駅を出ていきなり複線トンネルですが、トンネルの中で単線になります。
ほどなくして
ひらんだ
に到着しました。片面ホーム1面のみの小ぢんまりとした駅ですが、線路付け替えに伴って開業した駅なので、立派なホームを持っています。この駅を出てすぐにトンネルに入るのですが、トンネルの中に井川線の写真が展示されており、列車は徐行運転しながら写真を眺めることになります。
接岨湖を橋で横断するところに設けられた
奥大井湖上
に到着します。この駅は接岨湖の突き出た半島状の陸地上にあり、片面ホーム1つを持つ駅です。そのため、駅の前後には巨大な鉄橋が位置しています。因みにこの駅から出るのは鉄橋に併設された歩道を通って行く事になります。
次は
接岨峡温泉
です。この駅は元々川根長島駅でしたが、新線への移動に合わせて現在の駅に改称されています。名前の通り駅の近くに接岨峡温泉があります。この駅には車庫があり、かってここで夜間停泊していたようです。ここで初めて列車と交換しました。交換列車は接岨峡温泉発千頭行きの402列車ですが、シーズン時は井川発となります(千頭発の最終列車は接岨峡温泉止まりです)。新線区間はここまでで、ここからは線路規格が元通りになります。
次は
尾盛
です。片面ホームを持つ小ぢんまりとした駅ですが、かっては相対式ホームを持っていました。駅舎らしきものがありますが、これは倉庫で、実質的に駅舎はありません。更に周辺に民家が無く、しかも道路も無いので、まさに秘境駅という感じです。
次は
閑蔵
です。相対式ホームを持つ駅です。駅舎はなく、小さな上屋がある程度です。この駅では路線バスの閑蔵線と接続しています。
千頭から約1時間50分かけてようやく終点の
井川
に到着しました。井川は片面1面のホームを持つだけですが、ホーム自体が大きくカーブしている事が特徴です。尚、ホームの手前で貨物線が分岐していますが、貨物線は使われていないようです。
井川駅には井川線の終点駅ということもあり、駅舎があり、そこに駅員が配置されています。駅舎だけでなく、土産などを売っている売店もありました。
井川線は、トンネルあり、谷間あり、鉄橋あり、ラックレールありと大井川に沿いながら様々な光景を眺める事が出来、魅力のある路線でした。尚、井川線は観光客が多いため、昼間の列車は観光客で半分以上が埋まる事が多いようです。なので、のんびりと過ごしたい時は千頭発の第1便(201列車)がおすすめです。この列車は乗客が比較的少なく、私が乗った時は1両で数人程度でした。
以上です。
井川線
は千頭から井川を結ぶ路線で、全線にわたって大井川に沿っており、トンネルや急カーブが多いことが特徴です。元々は大井川電力の専用線として762mm軌間で開業し、後に1067mmに改軌された経緯があるため、車両限界が小さいことがポイントです。そんな井川線に乗ってきましたのでレポートします。
乗車したのは千頭発9時12分の
201列車
です。この列車は井川線の井川行きの初列車となります。井川線は沿線に民家が非常に少なく、利用客も観光客が大半なので始発も遅く、終発も早いことがポイントです。この列車は金谷発7時48分の3列車の接続を受けているため、乗客は少なく、空いていました。
定刻の9時12分に
千頭
を出発し、千頭駅前を通る道路を横切り、街の中を走ります。
街を抜け出すと、すぐに
川根両国
に到着します。この駅は井川線の車両整備を行う車両区が隣接しており、その施設が建っています。列車が到着する時に職員が出てきました・・・。
川根両国を出ると、早くもトンネルです。井川線はトンネルが多く、今後も度々トンネルをくぐって行くことになります。因みに一部のトンネルは素掘りです。
沢間
です。片面ホームのみの駅で、駅舎が建っています。民家が集まっているのですが、利用客はほとんどおらず、この辺りはバスと並行しており、バスを使っているような感じでしょうか・・・。
土本
です。片面ホームのみの駅で、駅舎は無く小さな上屋があるだけでした。ぱっと見ると、遊戯施設の小さな駅のような感じでした。これが現実なんですが、ある意味魅力のある光景です。
土本を過ぎたところなんですが、線路の脇まで木が立っており、しかも線路の境界がほとんどありません。なんか、遊戯施設の路線のように感じたのですが・・・。でも、井川線はこういう光景をよく見かけますが、車両限界が小さいがゆえにこういう光景が見られるという感じですね。
川根小山
です。2面3線を持つ交換可能駅です。でも、駅舎は無く、小さな小屋があるだけです。しかし、山の中にこういう交換可能な液が突然現れてビックリしたものです。
奥泉
です。島式ホームを持つ交換可能駅で、駅員も配置されていました。どうやら、駅の近くに温泉があり、更に寸又峡温泉へのアクセス駅ということもあり、数人が乗車されていました。駅周辺には民家が集まっていたのですが、ここもバスが通じているので、そちらに流れているのでしょうか・・・。
列車から見た大井川です。山の中を走っているということもあり、アーチ橋を眺める事が出来ます。井川線の列車は景色のいいところでは徐行運転が行われていました。
大井川の側を走る列車を撮ったものです。川に沿て急カーブが多いため、編成全体を眺める事が出来ます。
そして
アプトいちしろ
に到着しました。ここからは急勾配が続くため、ラックレールが採用されています。そのため、ここで補機としてアプト式機関車を連結することになっており、この駅にアプト式機関車の研修庫などが設けられています。
ここでアプト式機関車のED901が後部に連結されました。ED901の力を借りて90‰の勾配を登って行くことになります。アプトいちしろでは乗降扱いを行っているため、機関車の連結風景を眺める事が出来ます。実際にも多くの客が見学してました。因みに誘導は車掌が担当していました。
急勾配を登っている様子です。この辺りは長島ダムの建設により、従来の区間が水没する事になり、代わりに90‰の急勾配を含む新線に変更され、ここでラックレールが必要となり、アプト式機関車による後押しが発生したわけです。でも、新線なだけに線路規格がいいですね・・・。あと、井川線は非電化ですが、この区間だけは電化されています。
急勾配をよじ登ると、
長島ダム
に到着しました。ラックレール区間はここまでなので、ED901を切り離します。でも、新線区間はこれ以降もしばらく続きます。駅を出ていきなり複線トンネルですが、トンネルの中で単線になります。
ほどなくして
ひらんだ
に到着しました。片面ホーム1面のみの小ぢんまりとした駅ですが、線路付け替えに伴って開業した駅なので、立派なホームを持っています。この駅を出てすぐにトンネルに入るのですが、トンネルの中に井川線の写真が展示されており、列車は徐行運転しながら写真を眺めることになります。
接岨湖を橋で横断するところに設けられた
奥大井湖上
に到着します。この駅は接岨湖の突き出た半島状の陸地上にあり、片面ホーム1つを持つ駅です。そのため、駅の前後には巨大な鉄橋が位置しています。因みにこの駅から出るのは鉄橋に併設された歩道を通って行く事になります。
次は
接岨峡温泉
です。この駅は元々川根長島駅でしたが、新線への移動に合わせて現在の駅に改称されています。名前の通り駅の近くに接岨峡温泉があります。この駅には車庫があり、かってここで夜間停泊していたようです。ここで初めて列車と交換しました。交換列車は接岨峡温泉発千頭行きの402列車ですが、シーズン時は井川発となります(千頭発の最終列車は接岨峡温泉止まりです)。新線区間はここまでで、ここからは線路規格が元通りになります。
次は
尾盛
です。片面ホームを持つ小ぢんまりとした駅ですが、かっては相対式ホームを持っていました。駅舎らしきものがありますが、これは倉庫で、実質的に駅舎はありません。更に周辺に民家が無く、しかも道路も無いので、まさに秘境駅という感じです。
次は
閑蔵
です。相対式ホームを持つ駅です。駅舎はなく、小さな上屋がある程度です。この駅では路線バスの閑蔵線と接続しています。
千頭から約1時間50分かけてようやく終点の
井川
に到着しました。井川は片面1面のホームを持つだけですが、ホーム自体が大きくカーブしている事が特徴です。尚、ホームの手前で貨物線が分岐していますが、貨物線は使われていないようです。
井川駅には井川線の終点駅ということもあり、駅舎があり、そこに駅員が配置されています。駅舎だけでなく、土産などを売っている売店もありました。
井川線は、トンネルあり、谷間あり、鉄橋あり、ラックレールありと大井川に沿いながら様々な光景を眺める事が出来、魅力のある路線でした。尚、井川線は観光客が多いため、昼間の列車は観光客で半分以上が埋まる事が多いようです。なので、のんびりと過ごしたい時は千頭発の第1便(201列車)がおすすめです。この列車は乗客が比較的少なく、私が乗った時は1両で数人程度でした。
以上です。