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Channel: 斬剣次郎の鉄道・バス斬り
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キハ40 554の車内

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 キハ40 554
 は1980年に製造された車両で、寒冷地用の500番台の車両です。現在は八戸運輸区に所属し、八戸線で活躍しています。そんなキハ40 554の車内を見てみましょう。


 座席配置はキハ40系標準そのもので、中央部にボックスシート、車端部にロングシートを配置したセミクロスシートです。座席モケットや床など所々変更されていますが、座席配置は新製時から全く変わっていません。



 ボックスシートは10あります。新製時から変わらぬ姿を留めています。そして、座席配置の関係で2か所だけボックスシートでない部分があるのもそのままです。



 ロングシートです。両車端部に設けられていますが、着席人数は新製時から変わりありません。トイレ部分ロングシートは優先席に指定されており、座席モケットを変えた他、吊り輪も黄色のものに交換されています。


 便所です。便所は八戸方に設置されており、和式となっています。便所の出入口は着席時から目線を合わせないようにデッキに設けられています。キハ40系はこれが標準なのですが、近年の新型車両は車いす対応のために枕木方向に出入口を設けるケースが増え、目線を合わせる部分について車いすスペースとして対処していますね・・・。


 キハ40 554は非冷房なので、クーラーは無く、代わりに扇風機が設けられています。そのため、天井部分がすっきりとしています。北東北は比較的涼しいので、問題ないのかもしれませんね・・・。でも、暑いときは窓を開けると涼しいものね。



 デッキ部分です。これがキハ40系500番台の特徴です。500番台は東北地方向けとして新製された車両で、寒冷地対策としてデッキが設けられています。暖地向けの2000番台はデッキが無いので、そこが相違点となります。500番台の一部はデッキを撤去した車両がいますが、554はデッキがそのまま残されています。そして、下の写真にある通り、キハ40 554はワンマン化改造されていません。キハ40系の大半の車両はワンマン化改造されているだけに非ワンマン車は希少な存在ですね。



 運転台及び助手席です。非ワンマン車なので比較的すっきりとしています。キハ40系の助手席は開放的なので、連結時は乗客が座ることができるような状態になっています。それを想定して機器類は乗客が触れないようにするなど工夫していますね・・・。でも、場所によっては助手席にロープをして乗客が入れないようにしたりしていますね・・・。キハ40 554ではロープはしていないものの、「この座席は業務用です。客室内をご利用ください。」と書かれたシールが貼られています。



 キハ40 554では車端部の荷棚に梯子が置かれています。両端部に各1個ずつの2個です。そして、梯子が置かれている部分の下には梯子の使い方を説明したものが貼られています。



 デッキ部分や便所には津波警報が発令した時の非難についての説明が貼られています。八戸線は海岸の側を走る区間が多く、東日本大震災でも多数の被害を受けました。しかし、比較的軽微であったため、復旧工事の上で1年後には全線で運行を再開しました。でも、運行再開にあたって沿線に避難場所の確保などを行い、車内にその旨を説明するなどの備えを行っていました。東日本大震災を教訓に色々備えを行っておくのも大事ですね・・・、。

 以上です。

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