Quantcast
Channel: 斬剣次郎の鉄道・バス斬り
Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

急行「はまなす」往復乗車記 2016・02

$
0
0
 来る3月ダイヤ改正で北陸新幹線の開業に伴い、
 急行「はまなす」
 が廃止されます。急行「はまなす」は最後の定期急行列車で、最後の開放寝台車連結の列車でもありました。私としては北海道遠征を終えて帰る時などに何度も利用してきました。しかし、廃止されてしまうの事で、2月に往復で乗り納めしてきました。その時の様子をレポートします。



 東京から東北新幹線で青森入りし、青森で夕食を食べて、駅の入ると、目に付いたのが下りはまなすの
 案内表示
 でした。下りは青森の3番ホームから22時18分に出発します。以前は22時42分と遅かったのですが、工事の関係で少し早まったようですね・・・。更に入線時刻の案内もきちんと行われていました。最近になって入線時刻が出発42分前かなり早まったこともあるかもしれませんが・・・。


 21時36分に3番ホームに急行「はまなす」編成がDE10 1761を先頭にゆっくりと入線してきました。青森で見慣れた光景もあとわずかです。かっては「あけぼの」や「日本海」などで色々見る事が出来たのですが、もうじき見れなくなってしまうんですね・・・。本日は寝台車が1両増結され、9両編成の運行でした。ピーク時は最大で12両編成ですものね・・・。


 牽引機はED79 13でした。青森から函館までを担当します。気づけばED79形牽引の列車も「カシオペア」と「はまなす」だけになってしまいましたね・・・。貨物も既にEH800形に置きかれられたみたいですし。



 急行「はまなす」札幌行きの表示が旅情をそそいでくれます。でも、「急行」という表示もかっては当たり前だったのが今は貴重な存在になってしまいました・・・。私が趣味を始めた頃はかなり数を減らしながらもそこそこ見る事が出来たのですが・・・。


 さて、今回乗車したのは
 1号車
 で、B寝台です。はまなすのB寝台は何度か乗車したことあるのですが、最近はドリームカーもしくはカーベットカー(運良く取れた時ね・・・)メインだったので、B寝台自体に乗車するのは久々です。1号車はスハネフ14 552でした。1号車は編成に電源を供給する関係でスハネフ14形が所定なんですね・・・。




 指定されたのは
 1号車1番上段
 でした。廃止も近づいてB寝台は10時打ちでないと取れないというような話を聞いたので、10時打ちをお願いしたのですが、あっさりと取れました。でも、1番なのは今回が初めてです。というか、端っこも・・・。いつもは中央周辺だったので・・・。
 上段もこれまでに何度か利用したのですが、梯子を上下することがめんどくさくなって下段よりあんまり・・・という感じでした。でも、上段には荷物置き場がきちんと用意されているので、その面ではありがたかったのですが・・・。


 B開放寝台では通路が側面にあるのですが、その分景色を眺める事が出来ます。何度も寝台に乗ってきた私にとっては見慣れた光景でもあるのですが・・・。


 1号車1番上段である事を思うと、改めて凄いものを取ったんだな・・・と感じたものです。


 発車待ちを利用して4号車のカーベットカーを拝見させていただいたのですが、冬季という事でカーベットの上に電気カーベットが敷かれていました。こういう上で寝るとさぞ暖かそうですね・・・。私は夏季でしか利用した事が無いもので・・・。


 22時すぎに秋田からの特急「つがる」が隣のホームに入線してきました。この列車は新青森ではやぶさと接続している関係で新幹線からの乗り継ぎ客もあり、ホームはにわかに活気づきました。でも、そのつがるはかっての白鳥のダイヤを受け継いでいて、関西からの客もここではまなすに乗り継いだのでしょうね・・・。


 22時18分定刻に
 青森
 を出発しました。その時、ホームにいた職員が手を振ってくれました。いよいよ札幌に向けての旅路が始まりました。津軽線を走るのですが、駅間距離が短い上に各駅では
比較的早い速度で入るため、ポイントを渡ったときの揺れで頻繁に車体が揺れていました。そこを何とかしてほしいものだと思ったのですが、こればかりは仕方ないですね・・・。


 蟹田での運転停車の後に海峡線に入ります。その時、23時頃に
 津軽今別
 を通過しました。その時、新幹線ホームでは電灯が付いていて、準備段階という感じでした。もう開業まであと1ヶ月なんですよね・・・。その後、青函トンネルに入ったを機に眠りにつきました。
 気持ちがよすぎたせいか、起きたのは札幌に近づいた時でした・・・。



 そして、6時7分に終点の
 札幌
 に到着しました。牽引機はDD51 1148に交替されていました。青森を夜に出て札幌には早朝に着く・・・、朝から活動で来て効率いいです。さぁ、ここから札幌での活動を始めましょうかっ!


 札幌などの活動を終えて21時半ごろに札幌駅に到着しました。そしたら、上りはまなすの案内表示が・・・。因みに私にとってはまなすは上りでの乗車が多いので、こういう案内を見ると、もう北海道遠征は終わりか・・・と感じさせたものです。急行「はまなす」の存在は遅くまで北海道内での活動が出来て、かつ効率的に東北へ移動できるという便利なものでした。しかし、新幹線開業でそれが出来なくなってしまうんですよね・・・。


 21時40分ごろに4番ホームにDD51 1148を先頭にゆっくりと入線してきました。青森と違って牽引機による入線と発車時刻まで20分と短いのですが、カシオペアと違ってゆっくりできるという感じでしょうか・・・。



 しかし、その上り列車の乗車で私にとって最後の乗車となると思うので、改めて行先表示と列車を見ると寂しさを思い出したものです。


 1号車のスハネフ14 552に貼られていたエンブレムです。よく見ると、はまなすの文字が・・・。スハネフ14 552ははまなす専用車だったんですね・・・。地味ながらはまなす専用車として輝いていますね・・・。
 今回もB寝台です。


 さて、指定されたのは
 1号車2番下段
 でした。行きは上段、帰りは下段と行き帰りで上下段の両方とも乗ったことになりますね・・・。最後の乗車としてはもってこいなのかもしれませんね・・・。実は行きは10時打ちで取ったのですが、帰りは10時打ちではありません。なのに何故かB寝台かつ下段が開いていてビックリしました。そもそも元々は行きが本命で、帰りはどうでもいいという感じでした。両方取れたのでよしという感じですね。
 下段は梯子の上下が不要で、腰掛けながら景色を眺める事が出来るので、最近は下段がいいなと思うようになっていました。やや広々としている点もそうですが・・・。ただ、荷物置き場が無いので、その面では不便ですが・・・(上段にある荷物置き場に置くのもいいのですが、盗まれるか心配ですし)。


 22時から少し遅れて
 札幌
 を出発しました。さらば北海道ですね・・・。





 札幌を出た後、新札幌、千歳、南千歳、苫小牧と停車して行きます。下りは青森を出て次がいきなり函館であるのと対照的です。でも、各駅に停車していくことで、乗客を拾っていくわけなんですよね・・・。特に南千歳は上りスーパーおおぞらと接続していますし。


 開放寝台といえば、窓に沿って設置された折りたたみ座席です。ここに座って窓越しに景色を眺める・・・。B寝台定番の光景ですが、これもあと少しで見れなくなってしまいます。私の方でもそこに座って景色を眺めながら、色々と物思いにふけったものです。今回もそこに座ってはまなすの思い出とかいろんな物思いにふけっていました。そういや、開放寝台に初乗車したのは今から約15年前だったと思います。その時から数え切れないほど乗ってきたのですが、はまなすの廃止に伴い、開放寝台で寝ることも、窓際の折りたたみ座席に座って景色を眺める事も出来なくなってしまうんですよね・・・。
 そして、就寝に入りました。


 起きたのは青森の手前、本州に入った後でした。今回も気持ち良く寝る事が出来たようですね・・・。列車は函館で方向転換していたので、1号車が最後尾になっていました。というわけで、青森車両センターの側を走っているところを撮影。



 6時19分定刻に
 青森
 に到着しました。普段なら5時40分に到着しますが、新幹線の試運転の時間を確保するために時刻の繰り下げが行われた関係で約40分遅く到着でした。牽引機はED79 14でした。行きとは違う車両ですね・・・。
 到着と同時に列車から降りましたが、もうこれで2度と乗車できない事を考えると寂しさを感じたものです。


 後にはDE10 1765が連結されていました。そのDE10形によって青森車両センターに入るんですね・・・。尚、ED79形の方は既に切り離され、側線で待機中でした。下りは連結された状態で入線していたのですが、上りは別々に入区なんですね・・・。

 私は廃止まではまなすに乗車する予定が無いので、2月の往復乗車が最後の乗車になると思います。しかし、急行「はまなす」は夜行列車がゆえに効率よく移動するために重宝していた列車だけに廃止は寂しいと感じました。
 以上です。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

Trending Articles