Quantcast
Channel: 斬剣次郎の鉄道・バス斬り
Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

500系V編成を見る

$
0
0
 山陽新幹線のこだまで活躍中の
 500系V編成
 を見てみましょう。V編成はのぞみで活躍していたW編成からこだまへの転用にあたって改造された編成で、16両編成から8両編成の組み換えなどの改造が行われています。そこで、V編成の車内を中心に見てみましょう。




 これは500系標準の
 普通車
 です。新幹線標準の2&3シートが並んでいます。V編成化に合わせてフレッシュ改造を行ったものの、基本的にW編成時代とほぼ同じです。500系が登場した時は300系と全く異なるインテリアとあって新鮮に感じたものですが・・・。



 こちらは先頭車の車端部です。500系はロングノーズ形状であるため、運転席の位置を300系より大きく下げる必要があり、その影響で300系と同じ定員を確保するために色々苦心していました。その一つが運転席後部のデッキの廃止です。でも、それでも運転席後部は断面形状が小さくなるため、座席も2&2シート少なくなっています。2&2シート化に合わせて空いたスペースを使って荷物置き場を設置している事もポイントですね・・・。こういう500系独特の座席配置が見られるのは1号車だけです(最初は8号車も見られましたが、模擬運転台を設けたため、撤去されています)。


 500系は高速化を追求したため、断面形状が円筒形状になったため、窓側座席は居住空間がやや狭くなっています。というか、圧迫感が少し感じられます。当時は高速化にあたって先頭形状を尖ったジェット戦闘機のようにしたのですが、当時は車体断面形状を一定の割合で形状を変化させるという考え方が一般的でした。しかし、後に登場したN700系はさまざまなシミュレーションを行い最適な形状を見つけだすことにより、特殊な座席配置などを取らずに300系と同じ定員を確保しながら300km/h運転が出来たのだから、技術の進歩を感じさせました。



 こちらは8号車の運転台後部に設置されている
 模擬運転台
 です。これは子供向けで、サービス向上のために2009年より設置され、現在はV編成全編成に設置されています。私は期間限定のサービスで、一部編成のみ設けるものだろうと思っていたのですが、全編成に設置かつ現在も継続中とは驚きました。



 運転台はマスコンを動かすと、ATC信号とともに速度が0~300km/hの範囲内で変動する仕組みになっています。しかし、速度が変動するのはマスコンのみで、マスコンを切れば速度が下がる仕組みになっているので、ブレーキは意味を成さないようです・・・。本物と同じようにマスコンを切れば惰行走行となり、ブレーキをかければ速度が下がるというような操作はできないものかといつも感じています。
 他にボタンを押せばパネルにある表示灯が付くシステムになっています。


 これは座席と模擬運転台との境目に設けられた荷物置き場です。元々あったものをちょっと改造したうえで転用したのでしょうか・・・。


 こちらは指定席となっている6号車です。6号車は
 グリーン車
 だった車両をそのまま普通車化して転用されています。そのため、2&2シートなど基本的にグリーン車時代そのままとなっています。ただ、床は絨毯敷きから普通車と同じビニール張りに変更されており、普通車並みに揃えている事もポイントです。



 しかし、座席そのものは改造が加えられています。枕やフットレストやオーディオシステムを撤去し、普通車並みに揃えています。ただ、テーブルはグリーン車時代そのままで、背面テーブルがありません。でも、定員は変わらないので、グリーン車並みのゆったりさはそのままです。



 2009年より発売されたこだま指定席往復きっぷが好調で、指定席が満席となるケースが続出したため、これまで6号車のみだった指定席車を4・5号車にも拡大することになり、それに合わせて4・5号車にも
 2&2シート化
 されました。2&2シート化に合わせて新たに新製された700系7000番台と同じシートを設置しています。この改造は2013年に行われたのですが、この時はN700系7000・8000番台が登場した後です。しかし、その時期に700系7000番台と同じシートを取り付けた自体に驚きました・・・。
 指定席が増えたものの、0系や100系時代は6両編成だっただけに自由席の両数はそんなに変わっていないので、自由席が減ったとは言いにくいのかもしれませんね・・・。とはいえ、0系や100系の時は全車が2&2シートで快適だっただけに自由席も2&2シートにしてほしかったという気もありますが・・・(700系は7000番台は一部だけですし・・・)。



 しかし、2&2シート化されたとはいえ、元は普通車なので、座席とデッキへの扉の位置のズレが発生しています。そのため、車端部の座席のみ1人掛けとし、その隣にはテーブルを兼ねた仕切りが設けられています。


 これはV編成化に合わせて設けられた
 喫煙コーナー
 です。W編成時代は一部が喫煙車でしたが、V編成は全車禁煙となったため、その代替として設けたものです。N700系は両端に設けていますが、500系は片側のみで、窓がありません。喫煙コーナーは3号車と7号車の2ヶ所です。

 以上です。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 640

Trending Articles