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Channel: 斬剣次郎の鉄道・バス斬り
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さいかい交通

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 さいかい交通
 は長崎県西海市を中心に路線バスを運行する長崎自動車の分離子会社です。さいかい交通は長崎駅や長崎の中心部にも姿を現わすため、ちょっとはなじみがありますが、基本的に本社営業所のある板の浦を中心に西海市の各方面への路線バスを運行しています。元々は長崎自動車瀬戸営業所だったものを2003年に分社化したものです。



 本社営業所
 です。西海市役所に近い西海市の中心部にあります。その建物には本社機能及び営業所機能が入っていますが、待合室や窓口も設けられています。その反対側はバスの留置場です。乗り場は1つだけですが、周辺を道路で囲んでいるため、バスは回り込むように入ってきます。



 窓口に掲げられた時刻表と路線図です。本社営業所のある板の浦では大きく分けて長崎方面、太田和・大島営業所方面、大串方面のバスが発着しています。長崎方面は長崎駅及び長崎新地に直通する便と桜の里ターミナルで長崎方面の長崎自動車に乗り換える便があります。因みに路線図は長崎自動車瀬戸営業所時代そのままで、今は運行していない福田方面や佐世保方面の記載があります。逆に大島エリアの記載がありません。


 さいかい交通の車両たちです。さいかい交通の車両でポイントとなるのが行先表示器が幕式のままであることです。親会社の長崎自動車はほとんどの車両に対してLED化を済ませているのと対照的です。車両はいすゞと日野のみですが、さいかい交通又は瀬戸営業所時代からの生え抜きと長崎自動車からの移籍車に分けることができます。さいかい交通のある本社営業所は佐世保ナンバーエリアのため、ナンバーが佐世保ナンバーとなっている事がポイントです。


 さいかい交通の車両を見てみましょう。まず、いすゞからです。
 こちらは1993年式のキュービックです。長崎自動車からさいかい交通の前身である大崎バスを経てさいかい交通籍になっています。1993年式というのは現時点で長崎自動車グループで最古参にあたるグループです。
 ただ、さいかい交通は子会社だからといって長崎自動車より古い車両が走っているというわけではないようで、低床車が少ない事ぐらいでツーステの車齢は長崎自動車とほぼ同じぐらいです。



 こちらは1997年式のKC代で、キュービックと西工の両方がいます。さいかい交通の西工はいすゞのみで、全て96MCのようです。上のキュービックの1733は瀬戸に新製投入され、分社化時にそのまま移籍したものです。下の西工の1705は他の営業所からの転入車で、転入にあたって佐世保ナンバーに変更されています。


 こちらは2000年式のいすゞ+西工です。大型車は2000年式が最新ですが、写真の2008は長崎自動車からの移籍車です。長崎自動車時代に既に行先表示器がLED化されていましたが、移籍後もそのまま使用しており、さいかい交通にとって希少なLED車となっています。



 一応、中型車も在籍しています。中型車はコミュニティバスと松島線に投入しているようです。写真の中型車は長崎自動車からの移籍車ですが、さいかい交通が自ら投入したエルガミオもいます。


 次に日野車です。こちらは1993年式のU代のブルーリボンです。1993年式はさいかい交通にいる2台以外は全て廃車になっています。U代のブルーリボンは長崎自動車全体で日野はいすゞより数が少ないうえに廃車も進んでいるため、全体的に少数になった感じです。




 こちらはKC代です。上が2段窓の1998年式の3805、中が窓が逆T字窓になった1999年式後期タイプの3912、下が急行塗色の2000年式の4001です。KC代は以上の3タイプが存在しています。
 さいかい交通の日野車はいすゞとは異なり、全て瀬戸に新製配置された生え抜きです。なので、佐世保22かナンバーが多いです。でも、生え抜きはどちらかというと、いすゞと日野で半々という感じでした・・・。



 こちらはさいかい交通の
 大島営業所
 です。大島営業所は本社営業所からバスで更に50分くらい行ったところの大島にあります。大島は離島で、九州とは大島大橋でつながっています。その大島大橋を経由して本社営業所(樫の浦)及び大田和からの路線が乗り入れてきています。因みに大島大橋が開通したのは1999年で、それまでは正真正銘の島内バスの拠点として機能していました。大島営業所管内は長崎自動車大島出張所だったものが1987年に分社化され、大崎自動車となったのちにさいかい交通の誕生によって吸収合併されました。
 大島営業所は大島港の近くにありますが、事務室と小さな工場があるだけで、待合室などはありません。つまり、バスに乗るにはバス停ポールのところで待つしかありません・・・。





 大島営業所管内の路線バスは大きく分けて本社営業所方面(大田和、樫の浦)と崎戸島の崎戸本郷方面があります。とはいえ、島内の路線は結構複雑のようで、時刻表には色んな行先が記載されていました。いずれも本数は少ないのですが、大島営業所には13時台を除き1時間に2本以上はバスがやってきます。



 車両自体はいすゞと日野の大型車ですが、車齢的には本社と比べてやや古いぐらいです。中には大崎自動車からの引き継ぎ車もいます(1311、1426など)。

 さいかい交通はこれまで長崎駅や中心部で何度か撮影した程度でしたが、西海市内へ行くと、西海市内の公共交通を担う使命を持っている事が感じされ、更に離島の公共交通を担っているなど奥深さを感じさせました。
 営業所内での撮影は事務室の許可を得ております。
 以上です。

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